ルックス的に賛否両論あるでしょうが、レーパン(レーシングパンツ)は快適なサイクリングの必須アイテムです。
レーパンはこんなに偉い
- お尻の痛みを防ぐパッド付き
- 伸縮性のある生地でタイトフィットなので、ペダリングしやすく、風でバタつくことがありません
- どこかが擦れたりチェーンにからむ心配がありません
- チェーンオイルがついても気にならないカラー
- 吸汗速乾性、通気性に優れた生地なので汗をかいても蒸れずに快適
夏のレーパンの選び方
夏用を選ぶのは、それほど迷いません。ビブタイプ(吊り付き)にするかどうか、ちょっと迷うけど、夏ならどっちにしてもそれほど違いはありません。あとは、価格やメーカー、若干の丈の差、裾の滑り止めの素材など、特別な知識がなくても好みで選べばいいでしょう。
冬用サイクリングパンツの選び方
けど、冬用は機能が多くて、選ぶのが難しい。価格も高めなので、いくつも買えないし、失敗したくありません。
下記の5項目について、それぞれ数種類の選択肢があり、組み合わせは無限大。すべて気に入るサイクルパンツに出会うのはほぼ不可能です。
パンツタイプかビブタイツか
パンツタイプとは、レギンズのように、ウェスト部分のゴムで止めるものです。ビブは吊りがついています。
サイクリングウェアとして優れているのはビブ。
■ビブのメリット
- ウエストがゆるくても落ちないので、脚の太さに合わせたサイズ選びができる
- お腹周りの締め付けがないので楽。呼吸も楽。
- ベースレイヤーの裾がきれいにしまえる
■ビブのデメリット
- トイレの時、トップスを脱がなければいけない。
- パンツタイプより価格が高め
パンツタイプのデメリットはビブのメリットの裏返し。トイレの楽さを重視する人はパンツタイプを選べばいいと思います。
第三の選択肢クイックビブ
最近はクイックビブといって、ジャージやジャケットを脱がずに用を足せるという商品があります。まだメジャーではないので、選択肢が極端に少なくなります。
■金具タイプ
パールイズミ、ラファなどから出ています。
アソスのY字型サスペンダーの物にも金具がついていますが、あれはトイレのためではなく、サスペンダーがバストを押さえつけないようにするためにY字デザインになった結果、必要となった金具です。トイレで脱ぐ時は短時間で脱げますが、着るときはトップスを脱がないと無理だと思います。外したサスペンダーがトイレにダイブという悲劇にも気をつけなければなりません。
■ホルターネックタイプ
GIROでみつけましたが、Wiggleでもいくつかみつかります。
上半身はチューブトップみたいな感じですね。背中側はずり落ちないだろうか…。お腹周りの着崩れはしにくそうだけど、きちんと着るのに時間がかかりそうです。
■伸ばすタイプ
VelocioからFLY FREEという名称で販売されているタイプです。
サスペンダー部分の形状に工夫があり、後ろ側をびよーんと伸ばせば用を足せるというものです。

■パンツタイプをビブに変身させるストラップ
R社でみつけてびっくりしたのが、ストラップを着脱でき、タイツとしても使えるというビブ。ストラップ単体でも買うことができます。
これで手持ちのサイクルパンツがビブに変身!その日のライドに合わせてビブにもパンツにもできまぁーす。
まじ?
いやいやいやいや。本当に自転車乗りが作ったの?
ビブとパンツの違いは、ストラップのあるなしという単純な話ではありません。
ウエスト部分の切り替えの位置や、締め付け感が全然違うから、ビブが優れているのですよ。
さらに言えば、ウエスト周りがすっきりしているのがビブのいいところなのに、ストラップ脱着用のバックルみたいのものが4か所…
わたしはオススメいたしません。
素材
丈が足首まであって、同じように見えても、素材が違えば着る季節が違います。
■夏用のハイテク素材
冷感素材でUV防止効果がついているもの。これは夏用です。丈が長いからといって、気温が低めの日に着てしまうと、その冷感効果が実感できます。つまり、寒い。
■普通のジャージ素材
スリーシーズン使える定番。
■暖かい素材
サーモパンツ、ウィンターパンツなどという名称がつけられています。普通のジャージより厚手で、裏が起毛やフリースになっていたり、吸湿発熱素材が使われています。
■防風素材
ウィンドブレーク、防風というキーワードがついています。
この素材は、伸縮性がないわけではないけど、しなやかさでは劣ります。そのため、全体に使われているのではなく、前面のみに採用されているようです。詳しい説明がない商品でも、全面のみだと考えていいと思います。だから、切り替えの縫い目が多くなります。
ヒザが動きやすいようデザインされているので、丈が合うものを選び、設計通りの位置にきちんと丁寧に着用することが大切です。
私はパールイズミ(ワンシーズン着用)とラファ(試着のみ)の防風タイプを着たことがありますが、防風効果はあまり感じませんでした。寒い日は素材自体が冷たくなってしまうので、風を通すかどうかはあまり意味がないように思います。動きにくさ、着るときのきつさ、圧着感(ガードルをはいているよう)というデメリットが多くて、好みではありません。
丈の問題
冬のロングパンツには丈の問題があります。太さと長さが標準の人はいいけど、細くて長いとか、太くて短い人はパンツ選びが難しくなります。最近の素材は伸縮性が良いのでかなり対応できるんでしょうかねー。
■脚が長い人は海外ブランド
海外のブランドは丈が長めです。
■海外ブランドはふくらはぎが細め
白人は、ふくらはぎの筋肉が大きくなりにくいそうです。日本人はふくらはぎの筋肉が発達しやすいらしいです。なので、海外ブランドは、ふくらはぎがきつめの傾向があります。
■日本人体型の人はパールイズミ
パールイズミは日本人体型の私に丈がぴったりです。背が高く、手足が長い体型の人は、袖丈パンツ丈が短くなりがち。
しかも一部商品では普通タイプ、ワイドタイプ(同じ丈で太め)、トールタイプ(同じ太さで長め)と揃っています。
それにしてもパールは種類が多くて違いを理解するのに時間がかかる…
26種類もありました(;^ω^)
裾のデザイン
■ループがついているもの
裾に、ループがついているものは、足首の保温性が良さそうです。
丈がぴったりじゃない場合は邪魔になりそうです。
■裾にジッパーがついているもの
長くてタイトな冬用パンツは履くのが大変なので、裾にジッパーがついていると着替えに便利。
足湯に入れるところもポイント高いです。その分切り替え、縫い目が多くなり、着心地に影響しそうです。肌に跡がつきそう。
フィット感
トップスだと、エアロ、レース、レギュラー、リラックスの4種類くらいのフィット感があります。サイクルパンツはそこまで細かくなくて、普通とレースの2種類くらいでしょうか。
カッティングによるフィット感の違いよりも、素材による違いが大きいです。
冬用パンツはヒザの動きに影響するので、フィット感は大切です。寒さ対策ばかりでなくて、ヒザの動きやすさもチェックしましょう。
パッドの種類と色
■パッドは女性用を
私は今アソスのメンズを使っています。乗っているときは問題ありませんが、歩くと、パッドが攻撃してくるのです(涙)。しばらく使っているうちに自分が慣れたのか、パッドが柔らかくなったせいなのか、あまり気にならなくなってきました。この経験から言えることは、よほどの理由がない限り、女性は女性用パッドを使った方がいいです。
■高性能なものはやはり良い
パッドはやはり良いものがいいです。
メーカーによっては、商品のグレードによってパッドを使い分けているようですが、そんなにコストが違うのでしょうか?なんかケチくさくて嫌な感じ。これがいいっていうパッドがあるなら、自信を持ってそれだけ売ればいいのにって思う。
お尻の痛みが怖いなら、高性能なパッドがついているものにした方がいいです。
グレードによる性能の違いは大きいけど、同じグレードのパッドで、新旧による差はそれほど気にしなくていいんじゃないかと思います。安く手に入るなら、旧モデルでグレードの高いパッドのものを選ぶのもアリかな。
■色は黒であるべし
パッドの色は絶対黒です。それ以外は却下!!なのにパッドが何色なのか表示がないメーカーさえあります。
自転車旅行に行くとき、替えのパンツは持っていきません。夜に洗濯して翌日着ます。干す時は、パッドが乾きやすいように中表にします。パッド丸見えです。絶対黒であるべきです。黒以外ありえません。
なのにA社は紫、P社はオレンジ、C社はグリーンでしたね。
なぜその色にした?(怒)
私が納得できる理由がないなら黒にしてくれ。R社は黒です。
次のビブが見つからない
以上のように、冬のビブを選ぶときはたっくさんの条件を考えなければなりません。
いま着ているアソスのメンズのビブは、とても気に入っています。着心地、足さばき、フィット感、暖かさ、どれも満足。
不満点は
①男性用のパッド ②パッドの色 という2点のみです。
しかし、輪行のせいか、毛羽立ちが目立ち、乱暴な洗濯の結果(ふつうに洗濯機で洗った)、表面のコーティングが取れて、小さな穴が開いているのです。
皮膚病みたいでしょ(涙)
なので、今シーズンセールで新しいものを買いたいのです。
どうせ新しく買うなら、この2点を解消したいのです。しかしこの2点を解消しようとすると、他の点で妥協しなければならないなど、なかなか良いものがみつかりません。さて、どうしたものか。
理想のビブ探しの旅は続く。
その後、理想の冬用ビブを見つけました!

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