自転車ワールドで、「初心者」ほど意味があいまいな言葉ってありませんね。ここでは、グループライドで、ちぎれがちになる(遅れてしまう)走力の人を初心者として扱うこととします。
だからみんな自称「初心者」になっちゃうのよね…
初心者時代、誰もが経験する自転車あるある。
- グループライドに行ったら、ついて行けなかった。
- 初級ライドだったのに速すぎ。
- ポタリングって言ってたのに速すぎ。
- ちぎれて迷子になった
- 遅い、もっと練習しろなど嫌なことを言われた。
ひとつひとつ対策は考えられます。初心者側の問題ではないものもあります。
でもたいていの人はこう思うハズ。
もっと速く走れるようになればすべて解決するのに。
もっと速くなるために考えられる対策
ローラー?
坂錬?
根性?
ドーピング?
高価て軽い自転車に乗り換える?
減量?
筋トレ?
どれもお金や時間がかかりますね。
もっと簡単で、即効性がある方法があります。最初にグループライドに参加する前に知っておいて欲しいことだけど、グループライドに参加して初めて気づく人が多いようです。
即効性があるのに初心者だけが知らないこと
その方法とは、荷物を減らすこと。遅いなら、真剣に、全力で荷物を減らす!
初心者って、余計なものをいっぱい持っているわりに、必要なものはもっていなかったりします。
荷物を減らすとなぜ速くなるのか
軽いは正義
軽い物のほうが少ないパワーで動かせます。当然自転車+自分の体重+荷物の重さを減らせば速くなります。
自転車をグラム単位で軽くするために大枚をはたいている人は少なくありません。
着すぎ足かせになる
着すぎやリュックを背負うことで体に熱がこもってしまい、パフォーマンスが低下します。乗り馴れた人に比べると、初心者はすぐに息があがります。おなじようなウェアでも、暑くてたまらないのはあなただけかもしれません。
荷物の出し入れに手間取らない
多くの場合、待ってもらう場面は、長い上りの終点です。
先についた人は、水分補給をし、ちょっと食べて、下りにそなえて上着を着るなど、服装の調節をしています。
到着するのが遅いのですから、その後の支度はささっと済ませられるといいですね。
余分な荷物がなく、賢く収納されていればかなり時短になります。
荷物を減らす3つの方法
バッグを小さくする
リュックはNGです。リュックは暑すぎる上着と同じ。
そもそも荷物の出し入れがしにくいし、ジャージの背中ポケットが使えなくなってしまいます。リュックを使うのは一人の時、少人数の時だけ。
フロントバッグ、トップチューブバッグ、フレームバッグなどのハンドル回りのバッグ類を2~3個程度に抑えます。多すぎるとかっこ悪いし、重くなります。ハンドリングにも影響します。
その他、ボトルケージ、ジャージのポケットを利用します。
朝着ていたものを脱いで収納したり、出先で補給食を買い足すことを考えて、スペースに少しゆとりが残るように持っていく荷物を決めます。
空気抵抗が大きいフロントバッグは避けるべきでしょうか?
フロントバッグは空気抵抗があるからサドルバッグのほうがいいという話もあります。
TTバイクに乗っているならフロントバッグはありえないでしょうが、初心者であればそれを心配するより、登り坂でのサドルバッグの重力を心配したほうがいいでしょう。
フロントバッグは物の出し入れがしやすくおすすめです。
荷物を減らす
絶対に必要なのは水とお金。
必要なのはお金です。お財布ではありません。
余計なものは減らすけど、必要なものは忘れずに。具体的にはこちらの記事を参考にしてください。

ウェアを厳選する
下着、カバーやウォーマー類、ジャージの素材や袖丈、ジレや上着。組み合わせ方は無限大です。
ライドの強度や、行先、気温、風、雨の可能性を考えて最適の組み合わせを選択。これが難しい。正解はひとつじゃないからいろいろ試してみてね。
さらに、収納性のよいものを選ぶ。
荷物を小さくするためには、どこかである程度の寒さは我慢しなければなりません。
ダウンヒルは確かに寒いですが、スピードが出るので、時間的には短いです。30分から長くても1時間。そのためにダウンジャケットを一日中持ち歩くのはどうかな?と個人的には思います。
とはいえ、寒さで命を落とすこともあります。寒いところでトラブルが起きて走行不能になることだって考えられます。そのために、防寒として使えるビニール袋やてぬぐいを持っています。
実例
私の実例も参考に、いろいろ工夫してみてね。

でも。もっとたいせつなこと。
初心者は遅くて当たり前です。女性で、私のようなアラフィフならなおさらです。
みんなが速いのは、たくさん乗ってきたからです。いろんな道を走った経験があるからです。
何年も自転車に乗っている人に、数か月で追いつけると思うなんて、そもそも失礼な話です。
本当に自転車が好きな人なら、速くなりたいと頑張っている初心者を暖かく見守ってくれます。熱意があれば必ず成長するってわかっているから。
嫌味を言う人は自転車が好きなのではなくて、自分が好きなだけ。
「初心者なんだから遅くて当たり前でしょ」と本人が開き直るのはいただけませんが、卑屈になる必要はありません。
峠に到着したら、笑顔で「お待たせしました」。
一息ついたら「私はもう大丈夫です」とスタートを促す。
先頭を走ってもらったり、ルートを作ってくれたことに感謝する。
楽しかったことを伝える。
笑顔と感謝。
そんな当たり前のことを忘れなければ、大丈夫。楽しい範囲で頑張って!
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