ロードバイクに乗り始めて半年から1年たち、そろそろビギナー(初心者)卒業という頃。
距離も伸びたし、坂もだいぶ上れるようになった。
ここまできて、初めて気づくのが、下り坂やブレーキの難しさ。
原因はメカの問題、乗車技術、心理的な部分など様々。
今回は初心者向けに、「そんなの当たり前でしょ」という対策も含めてまとめてみました。
■スピードを出さない
一番簡単で即効性がある解決策はスピードを出しすぎないこと!スピードを出しすぎなければ、事故のリスクが減るし、事故になってもケガが軽くすみます。
ところが、スピードを出さないためには、その分ブレーキを強く長くかけなければなりません。それが女性にはつらい。
■一番後ろを走る
グループライドでは一番後ろを走らせてもらう。
後ろに人がいるとどうしてもプレッシャーを感じてしまいます。一番後ろなら、気持ち的にかなり楽になります。また、カーブで減速しすぎると追突事故を誘発するかもしれないからね。
■下ハンドルを持つ
最後までしっかりブレーキを握れるだけでなく、より安全な乗車姿勢になります。また、視線が低くなるので、恐怖心も軽減します。
最初はこわく感じるかもしれないけど、馴れます!緩い坂、短い坂で練習練習。
■ブレーキを上位モデルに交換する
コンポは何がついていますか?ブレーキはどうですか(ブラケットではなく)?
初心者モデルにはグレードの低いブレーキがついています。105のブレーキよりも、アルテグラのブレーキのほうが良く止まります。
全体的には105のコンポでも、一部グレードの低いものが組み込んである場合があります。私のスペシャライズドルビーがそうでした。全体は105なのに、ブレーキとクランクがコストダウンのためか変なやつ別の物でした。
ブラケットを見て、全部105だと思っちゃったんですよね。初心者ならではの失敗。

■ブレーキレバーの下の方をにぎる
ブレーキレバーの形状は、上の方を押さえるには大きな力が必要で、下の方だとテコの原理で小さな力で済みます。指を伸ばして、できるだけ下の方を押さえるようにする。
下に行くにしたがって遠くなるという問題はあります。やっぱり下ハンドルがベター。
握る指も大事です。中指中心にするとフォームが安定します。薬指まで使うと、前のめりになりやすいです。
NEW■ブレーキのにぎりかたを確認
ブレーキで手が疲れるからディスクブレーキ車にしたい!とやまめの学校で相談したら、握り方を指導されました。
ブレーキを握る時、かたい瓶のフタを開けようするとき、腕立て伏せで床に手をついたとき、真ん中の3本の指(人差し指、中指、薬指)の関節はどうなっていますか?
第一関節と第二関節が同じ向きに曲がっていませんか?
そうではなく
第一関節(下)が内向き、第二関節(先)が外向き(反る感じ)が正解だそうです。
文章ではわかりにくいですね~。画像や動画でもいまいちうまく表現できません。
第一関節をしっかり曲げて、机などに指先を強めに押さえつけるとやりやすいかも。
この指の形でブレーキを握ると、親指の関節ではなく、親指の腹で握った力を受けることができるので、より強く握ることができます。また、使う筋肉も手や前腕の筋肉ではなく、より大きな上腕や肩の筋肉を使うことができます。
■ストローク調整してもらう
ショップで相談して、少しにぎるとブレーキが効くように調節してもらう。
時間がたつと緩むような気がします。ブレーキシューの摩耗でも緩むと思います。マメに調整してもらいましょう。
■ハンドルの形状を変えてみる
ハンドルの角度や形状についても相談してみてね。
■パッドの少ないグローブにする
初心者用のグローブは、厚みのあるパッドがたくさんついています。プロモデル、上級者モデルは、ほとんどついていません。
厚いパッドがあると、ほんのわずかではありますが、レバーまでの距離が遠くなってしまいます。
■女性でも握りやすいブレーキレバーに交換する
ブレーキレバー(ブラケット)を交換するという方法もあります。
私が購入した2016年は105が小さいと言われました。やまめの学校ではSRAMがいいと言っていました。今はULTEGRAがいいとも聞きます。
いずれにせよ、大きな差はないと思います。
やまめの学校の先生は、女性用フレームなんて必要ない、女性用のブレーキこそ必要だと言っています!全くその通り。
女性用レバー(ブラケット)開発してもらえないでしょうかね?女性はほぼみんな買うと思いますよ。
■ディスクブレーキ車に乗り換える
「手が楽!」「女性におすすめ!」
キャリパーブレーキ車からディスクに乗り換えた女性はこぞって言っています。
でも、「そうですか、じゃあそうします」という簡単な問題ではありませんね。
乗り換える前に、乗車姿勢をしっかり直したほうがいいかなと思います。
■へっぴり腰を直す
これが一番大事。
下りが怖い人は、普段の乗車姿勢に改善の余地があるはずです。
平地での姿勢がちゃんとできてない(安定してない)から、斜面で姿勢がくずれてしまうのです。
恐怖心から肩に力が入り、へっぴり腰になると、骨盤の角度が崩れ、前のめりになりがちです。これでは怖いし、腕や手への負担も増します。
ハンドルに体重が乗って(ハンドル荷重)ブレーキの効きが悪くなるし、ハンドリングがぎこちなくなります。
さらに、カーブでのスムーズな体重移動の妨げになります。
正しくない姿勢では...
- 手の親指の腹が筋肉痛になる
- ヒジ、手首、指の関節を痛める(テニス肘など)
- 腕の親指側のが筋肉痛になる

正しい姿勢でのブレーキングでは、二の腕から背中にかけてと、体側に近い部分の腹筋を使います。
へっぴり腰、ハンドル荷重、前のめりの姿勢では、荷重がハンドルとサドルという高い位置を中心に乗ることになります。これでは「浮き足立つ」わけで、不安定でこわいです。
ペダルにしっかり荷重するように意識すると(下り坂ではカカト)、サドルとペダルという低い位置に荷重できます。腰がサドル上で安定します。
感覚は人それぞれなので、見た目のフォームと体の感覚を確認しながら練習してみてね。
なにより、正しい姿勢だとかっこいいフォームになります。なので私はまだまだです。
■やまめの学校に行く
3回目のやまめの学校へ行きました。学んだことを練習しているうちに、ペダリングのコツがつかめたような気がしました。
そしたら、不思議なことに下りが全然怖くないんです。え?この下り坂前はこわかったのに緩いじゃん??みたいな。
ブラケットが小さく感じるんです。ブレーキが軽い力でかかるんです。スピードは上がってるくらいなのに。
すごく不思議な感覚でした。
ブレーキレバーだけは、メーカーが女性用を作るべきだと思っていたけど、撤回。
結局原因は機材ではなく、乗る人。
やまめの学校でなくても、乗り方を継続的に親身になって責任をもって指導してくれるところがあれば、そこへ行きましょう。
まとめ
やまめの学校の座学講座では、「下りが怖いひと?」との問いかけに、ほぼ全員が手を挙げていました。
それだけ難しいということですね。あきらめずに、頑張りましょう。絶景は高いところにありますから。

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