自転車で旅行をするようになって、はじめてビジネスホテルに泊まる経験をしたり、今まで知らなかったような宿泊施設があることを知りました。自転車旅行の宿を選ぶ時のポイントをまとめてみました。
自転車旅行のときのホテルの条件
高級すぎない
荷物を増やしたくないので、最低限の着替えしか持ちません。部屋着とパジャマを兼用しようと思うと、高級レストランはちょっと近寄りがたいですね。かなりラフな格好でも大丈夫な施設のほうが居心地がいいです。
自転車の置き場所
夜間の盗難・いたずらや、降雨などを考えると、自転車の置き場所は大切です。できれば人目に触れないところ、建物に近いところ、雨に濡れないところなどに置かせてもらいたいです。
自転車をその辺に置きたくないという気持ちは、なかなか理解してもらえません。その都度、スタッフにお願いするつもりで。
大規模なホテルだと、部屋からかなり離れた場所に置くことになるのが、いまひとつ。逆に、チェックアウト後の客の荷物を預かるラゲッジスペースに自転車を置かせてくれることもあります。
繁華街にある駅近のホテルの場合は注意が必要です。地下駐車場があれば、人の出入りの少ない場所に置けますが、平置きや立体駐車場しかない場合は人通りの多い場所に置くことになり、とても不安です。
大きいホテルやチェーン系は、あまり融通がききません。本当に心配な人は、輪行バッグに入れて部屋に持ち込ませてもらえるよう交渉しましょう。自転車誘致に熱心な地域(しまなみなど)、ライドイベント参加者をよく受け入れているホテル(沖縄名護)は、部屋まで自転車を持ち込ませてくれることがあります。
ペンション、民宿、ゲストハウスなど小規模な宿泊施設は柔軟に対応してくれるので、きちんと希望を伝えてみましょう。

屋根のあるテラスに置かせてもらいました
お風呂
私はお風呂好きではありませんが、やはり湯船につかると、一日の疲れが取れます。清潔で、広めのお風呂が、自由に使えるのが理想です。
湯船があっても、ビジネスホテルのユニットバスはちょっと味気ない。でも、最近はビジネスホテルでも大風呂を備えているところがあります。
小規模宿泊施設のお風呂は家庭用のように小さかったり、順番待ちの必要があったりします。まれにあまり清潔でないことも。そばに銭湯や日帰り入浴施設があればその方が快適に過ごせます。
洗濯
着替えを持ち歩かないので、その日のウェアは洗濯して、翌日着ます。手洗いでもいいのですが、できれば機械で脱水して、翌日乾燥したものを着るのが理想です。ビジネスホテルやゲストハウスはコインランドリーを備えています。スキー場近くのペンションなども洗濯機があります。全体的には、洗濯機があるところの方が多い印象です。
なくてもあきらめずに聞いてみると、脱水機だけ使わせてもらえたり(自宅の洗濯機に他人の汚れ物を入れるのに抵抗があっても、一度洗ったものなら、と使わせてもらえる可能性がある)、自宅に持ち帰って、洗濯してくれた親切な民宿のおばちゃんもいました。

お洗濯してくれた親切なおばちゃん
食事内容
ペンションで提供される洋食のコース料理は、ボリューム不足なことがあります。女性で、大食いではない私でも物足りなく感じます。また、朝はパン食がほとんど。補給用におにぎりを作ってもらいたくても、対応できないことが多いです。
経営者が高齢化した民宿で、夕食がついていないことがありました。近隣に飲食店があればいいのですが、地方は閉店時間が早い。道の駅でも、夕食のラストオーダーが17:00くらいだったりします。自転車があるので、多少離れた場所でも行けるというメリットはありますが、注意が必要です。高知では、その日が選挙の日で、どこの飲食店も断られてしまい、苦労しました。結局かなり離れた居酒屋で、たばこの煙もくもくの中の食事となりました。地方は喫煙率が高く、分煙も進んでいない印象です。

食べきれないほど品数豊富
食事時間
ライド中にパンクや迷子、体の不調などのトラブルに見舞われることもあります。到着時間が読めないので、食事の時間に融通が利くほうが助かります。朝、早く出発できるように朝食を早めに準備してくれるか、おにぎりを持たせてくれるかどうか確認してみましょう。

地元のスーパーで総菜を買ってくるのもおもしろい
部屋の大きさ
自転車旅行の時は疲れているので、だいたいすぐ眠れます。
一部屋に大人数泊まれるほうが、安くあがります。わいわい楽しい面もありますが、おしゃべりしすぎてなかなか眠れなかったり、人の気配が気になる人もいるでしょう。
少し割高でも、二人部屋くらいにするか、ビジネスホテルのシングルにすると、落ち着けるかもしれません。
私が意外と気に入っているのがゲストハウス。本当の2段ベッドではなく、寝台列車のようになっていると、小さくても自分専用のスペースが持てるで落ち着きます。遅くまで携帯をいじったり、自分だけさっさと寝ちゃうこともできます。仲良しの人との旅行でも、ずっと同室だと疲れることもあります。一人のスペースがあれば、くつろげます。

ドラえもんみたい
現地の情報収集
現地の人とお話すると、おもしろい情報がゲットできます。おいしいもの、地元の暮らしぶり、穴場スポットなどなど。そういう意味では、民宿、ペンション、登山客向けの山荘など小規模なところがいいです。旅行者同士や、外国の人と交流したければゲストハウス。

長崎のゲストハウスは元旅館らしく、施設が充実、ロケーションもよい
駅からの距離
自転車の場合、駅から近い必要はありません。食事を外で食べたり、コンビニで買い物がしたいなら、周辺施設をチェックしておきましょう。
運悪く雨に降られてしまうことも考えられます。雨でも宿までの移動手段があるかどうかも大切なポイントです。
キャンセルポリシー
せっかくお金と時間をかけて行く旅行です。安全のためにも、雨が降ったら延期したい。
なので、予約をするときはキャンセル規定の確認がマストです。何日前に、何パーセントというのは、意外とバラバラです。少しでも有利な条件のところを選びます。登山客向けの山荘は、ドタキャンOK、キャンセル料不要というありがたいところもあります。
電話で直接予約するときは、「何月何日の何時までに連絡すればキャンセル料はかかりませんか?」と具体的な日時を確認します。
とはいえ、先方は部屋を確保して準備をしてくれています。勝手な理由でのキャンセルはできるだけ避けたいですね。
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